やけどした

 私の部屋は照明器具を買ってないので薄暗い。ダイニングにぶら下がっている備え付けのシーリングランプの下に縛り付けられた生活はさすがに辛くなってきたので、フロアランプを買いにランプばかり売ってるお店に行った。息子が触ってやけどをすると困ると思い、「あつっ! あつぅっ! しゃれならん! これもあつぅ!」と心の中でつぶやきながら、どの照明器具の電球にもわざわざダイレクトに触って確認していたら、とうとう本当にやけどしてしまい、右の人差し指に水泡を作ってしまった。しかも、グルグル巻きでいかにも熱そうなために、さすがに敬遠してしまった電球が、実は蛍光灯で少しも熱くなかったという徒労。その後、やりかけてた実験を片付けにラボに行った。となりのラボのショウジョウバエを育ててるガラス張りの部屋では、女子大学院生がいつものようにもくもくと作業をしている…と思ったら、その横で彼氏らしき男が肩に手をまわして甘えていた。「今日は日曜日でしょ〜早く終わらせてセックスしようよ〜」という雰囲気が痛いほどよく伝わってきた。