イケアーで夕食を

 サンディエゴに来てようやく2週間。すっかりホストファミリーの皆さんとも打ち解けることができました。お世話になっているホストファミリーのお家を初めてお邪魔したときには、とても緊張していたので、考えていた挨拶も吹っ飛んでしまいましたが、ファミリーは明るく迎えてくれました。すっかり舞い上がってしまって興奮状態の中、自己紹介。家族は「ホストファザーのジョン」と「ホストマザーのミシェル」、「お姉ちゃんのジョージア」と「妹のジェニファー」の4人家族。 お家の中を案内してもらいましたが、とても広くて綺麗でびっくりしました!………というのは嘘で、何もないアパートで寂しく一人寝泊りしている状況なのです。

 先週は車を手に入れてアパートに引っ越した…というよりスーツケース二つ持ち込んだだけだけれど、掛け布団とマットを手にいれて寝室で寝ている。リビングには一切何もないのである。思ってたより寒い。サンディエゴは基本的に日が照ってないと寒いところなのかもしれない。ラボは冷房が効いているのか良くわからないけれどまあ寒いです。研究室ではラブコートを着ているんです。

 英語だけどほとんどわかりません。だけど、実験するのには全然困らない。まあ何とか不思議と通じている。基本的に英語が聞き取れないし喋れないのはしかたないのでこれからできるだけ努力するつもり。ところが、アメリカ、フランス、イタリア、ドイツ、スイス、シンガポール、日本、台湾、ギリシャ…来月にはスペイン人がポスドクの面接に来るらしい…ラボにはいろんな国のなまりで英語を操る人ばかりなので、よけいにわからないこともあれば、逆によくわかる時もある。よそのラボのアジア系の二人がなにやら話していたけれど、うわー全然わからんわ…と思っていたらどうやら英語じゃなかった…という事も。

 こちらに来てから2-3ヶ月はとにかくセットアップで大変だと色んな人から言われるんだけれど、なんていうかもう本当に面倒くさい。なんと言えば良いだろうか、前提としてこういう生活の立ち上げは、日本だけの経験だけれども、これまでに何度も経験してうんざりしているのである。大学に入って18歳のときに一人暮らしをはじめた時はとにかく楽しかった。その後医師になってからも何度も引越しをしたし、妻と知り合って結婚する際にもいわゆる新婚生活を立ち上げたし、家を建てて引っ越したときにもこれまた同様に面倒くさかった。年を取りすぎているということなのか。

 住む場所、車、ユーティリティーの次に家具や電化製品を少しずつ予算と相談しながら良い品を探して購入する。まあ結局、銭とネットなどで情報収集にかける時間との兼ね合いで、まあもういいやと、めんどうくさくなったところで妥協する。これを各項目について少しずつやっていくのである。これがですね、まあ新婚の二人が、ソファーはこれにしましょ、テレビはやっぱり52インチのAquosで、とかやれば楽しいんだと思うんです。楽しめる人がいるのもわかるし、私も状況がゆるせば大いに楽しむでしょう。いやーまあ、通勤手段と寝るところがあるので、それ以上はちょっと今やる気が起きないな…という状況なのです。何も考えずに実験したい。そのうち引越しの荷物が届いてまた厄介ごとが増えるし。でもね家族には早く会いたいのよ。

 で、ご飯だけど基本的に外食してます。UCSDには夜遅くまでいわゆるフードコートが空いてるのであんまり困らないけれど、さすがに飽きてきている。家で生ゴミが出るのはイヤだし、何しろ引越しの荷物が届いてないのでキッチンでは何も出来ない。ヤカンくらい買っても良いけど、まあそのうち届くのになあ…という躊躇。噂のIKEAに行ってみたのだけれど、9時まで空いてるので仕事の後でもブラブラと見に行くことができる。で、家具なんだけれど、まあリーズナブルで悪くないのだし、期間限定で使うのであれば全く問題ないのだけれど、でもなんか色気がないというか…もっと別なオプションは無いかしら…とグレードの高くてオシャレなものを探し始めるとキリがないし、こういう贅沢をしていては銭問題で苦しむことになるし、バランスが難しい。話を戻すとIKEAにはちょっとしたご飯を食べるところがあるので、夕食をとったりするのである。関係ないのだけれど、UCSDのフードコートにはTapioca expressというファーストフードチェーンが入ってるのだけれど、それを見るたびにユリオカ超特急を思い出す。