壺井栄 is not 大石先生… 「小豆島」

 瀬戸内に浮かぶ陽光につつまれた温暖な島、小豆島。「真理」の予約が奇跡的に取れたので夫婦で行ってまいりました。島の豆知識(小豆島だけに…)を適当にピックアップして皆さまにお届けいたします。


壺井栄 ≠ 大石先生

 小豆島ブームの火付け役である、島出身の作家、壺井栄は、風貌的に「二十四の瞳」の大石先生の脳内イメージとは、かなり一致しにくい…まあ、小説なので作者と登場人物が異なるのは当たり前ですが…田中裕子どころか壺井タンそっくりの担任の先生を想像してしまって、「二十四の瞳」ワールドをいまいち堪能できなかった…という早熟なお子様もきっといらっしゃるはず。

小豆島の姉妹島はギリシャ・ミロス島

 地中海海亀協会の一員であり、海亀の保護活動をしている(ギリシャのリリー・E・ベニセロス)女史は、オリーブの花をあしらったその鐘塔が、海亀と似ていることに興味と愛着を感じ、直ちに、内海町長と香川県知事を経由して、小豆島とギリシャの島との姉妹島提携について提案しました。
ギリシャ・ミロス島と小豆島との姉妹島縁組

 たしかに瀬戸内海と地中海は雰囲気も気候も似ているし、然もありなん…でも、よく見るとこの「海亀」の出現頻度は病的。小豆島オリーブ公園に展示された海亀大好きっ子のベニセロス女史直筆の手紙には、小豆島にありもしない海亀の幻影を見い出した女史のうわずった様子がよく表れているので必見です。それにしても、「あなたよく見ると海亀そっくりだわ…養子にならない?」を連発して、その辺のオッサンを沢山屋敷に住まわせてたりしないか、その後の女史の活動が心配です…

し烈なトグロ巻き対決!

 小豆島の特産品にちなんだ風味のソフトクリームがありましたので、そのうち特に珍しい3つをご紹介。この他にオリーブ、すももがありましたが、一番のオススメは「佃煮ソフトクリーム」です。昆布からにじみ出ているエキスなのか不明ですが…非常に味わい深いです。まあ、あんまり冬の寒い時期に沢山食べ比べするもんではありませんわ…宿のご飯が食べられなくなるので注意。

 しょうゆの風味がほんのりしますが、総合的にはキャラメル味に近い。写真をとる前に妻が少しかじってしまいました… マルキン醤油記念館にて

 クリームは白に近い色ですが、もろみの粒が小さく見えます。味はかなりストレートに「もろみ」っぽい感じ。 一徳庵にて

 添えてある昆布の佃煮とヒラヒラしたカップの形が特徴。人気があって島内に2号店も出来たとか。島を訪れた方は話のタネに是非お試しあれ。 つくだに屋さんにて

童心にかえっても、もう戻らないあの清らかな毎日… in 岬の分教場 & 映画村

 「二十四の瞳」の舞台となった田浦分校は明治35年に建築されたそうです。教室には当時の机やオルガンが残っていました。私の地元の小学校にも、在学当時はまだ木造校舎が残っていたので、辛うじてノスタルジーに浸ることを許されました。それにしても低学年の子の机や椅子は小さすぎ…腰をかけて目をつぶると当時の思い出が…というのはちょっと微妙で、特殊な拷問用具を用いた陵辱を受けているような気分になりました。


先生〜後ろの子が僕の事、オッサンって呼ぶんですけど…


 精一杯はしゃいでみたものの、今一つブロンズ連中と打ち解けることが出来なかった私…いっその事全身を緑青に塗ってでも輪に加わりたかったのですが、妻の「寒いしもう帰ろう!」の一言で我にかえりました。