この先どうなるのかしら…自分でも良くわからない

 私ったら大学院に入ってなんと5年目。恥ずかしいことにオーバードクターなんですけども、臨床3年やって大学院に入ってから全く勤務医をしていませんので、臨床よりも研究している期間の方がぐんぐん伸び放題。で、もうこうなると腕が鈍るとかどうこうより、臨床あんまりやりたくない。

 大学での研修のあと外病院勤務を2年やったわけですけど、こんな私でも当初は臨床バリバリやって地域医療に貢献するんやー、スペシャリストになるんやー(←何の?)という気概を持っておりましたが、この何の変哲もない病院勤務がまずかった。有体に言いますと次第に飽きてきたんですわ…この仕事を死ぬまで一生やらなあかんのか…と全てを把握してしまったような気がした。ベテランから中堅、ペーペーまで色んな世代の勤務医の生活も何となくわかったし、これからこの人たちと似たり寄ったりの人生を歩むのかと思うと何となく先が見えてしまったようで気分がどんより。仕事は忙しかったけれども次第に時間の使い方も上手くなって、妻と知り合って結婚もして休日はエンジョイ…それなりに充実してましたけど、外来→手術→病棟→外来→手術→病棟…まあご飯食べるためには労働は必要ですし、臨床に真剣に取り組んでおられる先輩方には申し訳ないとは思うのですが、やりのこした研究もあるし今の所はまだ臨床には戻りたくないの…

 先日、教授から電話があり、来年1月から3月まで大学の病棟業務やりなはれ…との命令。入局者が減った影響で今年度も大学院生が病棟を受け持つという悪習が定着した模様。学費払いながらなんで無給で悪名高い大学病院の病棟業務をやらなあかんねん…という反論は今時、正論すぎて流行らないし、特にわたしは整形外科以外の基礎の研究室に丸投げされたので医局の雑用一般から一切免除されていたという負い目もあって、しぶしぶ承諾。そのかわり、しばらく医局人事から外したるからその後は何年でも研究して好きなときに戻ってきてえーよ…との事。だいたいお前はほんまに研究なんかしたいんか? と確認されましたけど、それはしたいことは本気でしたいんです。でもまあ向いてるかどうかはもう少し続けてみないと私にもわからんよ…箸にも棒にもかからないと自覚すれば早々に戻るつもりだけれども、それはおいといても、人事面での寛容な計らいは素直に嬉しい。そんなわけでとうとうお尻に火がついてしまった…まー何とかなるかしら…