今回のお産の最大の反省点…

 こんにちはー。

 昨日は先に妻が退院。赤ちゃんはまだ感染徴候が残っているのでGCUに入院中。まあ順調にCRPも下がっており、予定よりちょっと延びてトータルで1週間入院の見込み。うう…なんか面倒くさいことに。まあ、もう少し妻も赤ちゃんのそばに居たかったらしいですが、自分の赤ちゃんにはGCUに行かないと会えないし、母親連中の病室では他人の赤ちゃんの泣き声がうるさくて(自分の子だったら良いらしいけど)気が滅入ってくるし眠れなくてイライラするらしいので後ろ髪を引かれながらも赤ちゃんを置いて退院することにしたと。普段は、口は悪いけど心根は人並みに優しい妻なのですが「隣りの白痴っぽい女の喋りがスゲームカツいた」などと気性の荒い母親グマばりに野性味を帯びており大変危険。で、今日も早くから病院に母乳をやりに出かけて行きました。

 あまり一般的な結論ではないですが、今回、振り返ると反省するところもあったりして…

 5分おきの陣痛→破水→午前9時に入院して、出産まで24時間かかったわけですけども、まあなんつうか、陣痛が弱くて、間隔が縮まらないまま深夜帯に突入してしまったのがほんとに運が悪かった。出産力が弱かった。ニンテンドーDSで出産力を鍛えてれば良かった。ていうかそんなソフトなかった。それ以前にDS持ってなかった。深夜帯に入ると積極的に産ませようという動きにはならないのでしょう。助産師さん曰く「体力を温存しながら(明日の朝までひたすら耐えつつスタッフの充実を←そう解釈した)待ちましょう」…痛いわ眠たいわで意識はモーローとしてましたが、まあ寝て待てるわけなく…最終的には翌朝の9時に産科、小児科、その他モロモロのスタッフが集まる日勤帯に入るまで歯を食いしばって待ってて、陣痛促進剤を使ってバタバタと出産に至りました…

 昼間には詰め所に助産師さんはじめ、ウジャウジャとスタッフが30人ほど居てて一見頼もしそう…ところが、深夜には当たり前のように3人くらいしかいません。当然、忙しく出払ってて詰め所に全く人がいなくなったりも。そりゃーまあ、ほったらかしにされてる…と必要以上に不安になる妊婦さんや家族がいても不思議はないかも。まあどうしようもないのですが…深夜〜明け方はほんとに魔の時間帯ですわ。朝になるとどこから現れたのかまた人がウジャウジャ…

 まあ、正直な感想を言えば、陣痛促進剤を使わないと結局出産できなかったわけで、使うならもっと早めに使ってくれたらよかったなー。という印象。まあ、昨今は、万が一ネット上で産科医療に対する不満を配慮無く無造作にぶちまけようものならと漏れなく炎上がついて来るという時代ですし、産科医個人がどーのこーのというわけではないです。12時を回ってすこし羊水混濁が見られますねーと助産師さん。まあ明け方にはもっとドロドロになってたのですが、胎児心音に異常がなかったので「そのまま朝まで待っていいんじゃねーの」的判断だったのでしょう。まあ私も散々当直してますので良くわかりますが、午前4時にニコニコ「さあ、ひと仕事かますか!」といえる医者は今の日本には5人くらいしかいない。

 で、小児科医の妻は「まあ肺炎起さなくてラッキー…それにしても、畜生、羊混3+まで放っておきやがって…こんなにヘロヘロになるとは不覚、私の意識がもっと研ぎ澄まされていれば…ガルルルル…」とまたもや母親グマ降臨。で、まあデクノボー的に私がそばについてたわけで助産師さんに「何とかしてー」ってゴネてたら良かったのかな…と思ったのですけども、妻はため息をつきながら「アンタは整形外科医なんだから無理しなくていいのよ…」まあ、状況によっては、産科の先生と小児科医の先生がいたからこのくらいで済んでよかった…無事に生まれただけでも喜ぶべき。昔はガンガン死んでたんだゾー…っていう医療提供者側から語られるストーリーとはなかなか相容れないケースもあるかも…と思ったりもした。私、なんちゃって医療ブログ管理人として、まあ良い経験をしたなーと思った。

 まあ夜中にも昼間と同様の万全の体制と対応を期待するなんて、今の日本ではぜーったい不可能。だからこそ、できるだけコントロールして平日の日中に出産させたい、その方がむしろ安全というのはよーく理解した。まあ、私らは平日の夜中にさしかかって結果的に逆コントロールとなったのがアンラッキーなわけですけども、今後、産科医もそんなにビックリするほど増えないし倍になることなんてたぶん無い。増えたとしても労働条件が悪いのには変わりないので夜中にはニコニコ働きにくい。つうわけで、知り合いに会いたくない+NICUがあるところ…という2点の理由で、今回は知り合い医者の全く居ない病院で出産したのですけども、今度は二人目を妊娠したら、素直に知り合いの産婦人科の居るところで出産することにしました。反省点として本当にいやらしい話なのですが、私達にとって、コネを最大限利用して便宜を図ってもらうというのがもっとも波風を立てないスマートな方法だったのでしょう…つうか、早く退院しねーかな…